家の中に蚊とかハエ、ゴキブリなどの害虫が出た時にお世話になるのが殺虫剤ですが、犬を飼っていると影響が心配ですよね。
犬の健康に悪いんじゃないか? 中毒にでもなったらどうしよう? もし誤飲してしまったら……。
ここでは、そんな不安についての情報をまとめています。
殺虫剤って犬に影響はないの?
殺虫剤にも色々ありますが、ここでは家庭内で使用するような、一般的な物について見ていきますね。
例えば、スプレータイプのゴキジェットとか、アースジェットとか、ああいう殺虫剤です。
ああいった殺虫剤には、大抵『ピレスロイド系』という成分が使われています。
ハエや蚊、ノミなどに効果のある殺虫剤でしたら、フェノトリン(ピレスロイド系)と書かれているかと思います。
ゴキブリに効く殺虫剤なら、イミプロトリンと書いてあれば、それもピレスロイド系です。
ピレスロイド系の成分は、犬を含む哺乳類や鳥類には影響はないので、犬がいる所で普通に使っても、命にかかわるような事はありません。
ピレスロイドは虫に効果のある神経毒で、犬などの哺乳類は、その成分を分解する酵素を持っているので大丈夫なんです。
(ただし、魚類、両生類、爬虫類には影響があるので、そういったペットも飼っているのでしたら注意して下さい)
ですので、お手持ちの殺虫剤に『ピレスロイド系』と書かれていれば、そこまで心配しなくても問題はないでしょう。
とは言え、犬を飼っている環境で使うのでしたら注意も必要。
殺虫剤を使う時には、犬を別の部屋に移し、使用後はよく換気をするようにしましょう。
人間だけの場合でも、そういった使用法を守る必要がありますからね。
それと、犬は色々な場所を舐めたり噛んだりしますから、そういった場所にはできるだけ殺虫剤がかからないようにして、もしかかったら、よく拭いたり、洗ったりした方がいいですね。
ピレスロイド系の殺虫剤は水溶性ですから、普通に拭いたり洗ったりすれば大丈夫です。
餌皿は、食器用の洗剤で洗えば安心ですよ。
犬によっては殺虫剤で中毒症状が出る場合もあるので注意!
ピレスロイド系の殺虫剤なら命にかかわるような心配はないとは言え、犬によっては、そういった殺虫剤で中毒症状が出る場合もあるので、気をつける必要があります。
犬にも個体差があるので、どの犬にも絶対大丈夫とは言えないんです。
例えば、ゴキブリ退治用のスプレー殺虫剤を犬のいる部屋で使った時、犬に嘔吐や下痢の症状が出てしまったというケースもあります。
どうやら、薬剤に対するアレルギー反応が出てしまう体質のワンコもいるようで、殺虫成分を吸い込んだだけで、そういった中毒症状が出てしまうということもあるようです。
(ちなみにそのワンコは、しばらくしたら元気になったそうです)
ですので、殺虫剤を使う時は犬を別の部屋に移し、使用後はしっかり換気をし、薬剤がかかった場所は水拭きをするということには、よく気をつけて下さい。
もしそういった中毒症状が出てしまったとしても、大事に至ることはほとんどなく、しばらくすれば元気になることが多いです。
でも、心配な場合は、すぐに獣医さんに診てもらってくださいね。
飼っている犬が殺虫剤に弱い体質なのでしたら、殺虫剤よりも虫よけを使ったほうが犬の負担が少ないようです。
スプレータイプ、置きタイプともに、ハーブの虫よけがオススメですので、そういったものも利用してみて下さい。
部屋に出現した害虫を退治する場合でしたら、凍結ジェット、凍止ジェットなどの、殺虫成分を使っていない殺虫剤もいいでしょう。
あれは虫を凍結させて退治するタイプですから、殺虫成分による中毒の心配もありません。
ただし、他のスプレー同様、引火性のガスが使われていますから、火気のある場所では使わないように注意しましょう。
引火の危険があるので、キッチンなど火を使う場所の場合、使用後は換気もしっかりして下さいね。
殺虫剤を犬が誤飲した場合は?
犬って、その辺に置いてあるものをかじったり食べたりしてしまうことも多いですから、時には、殺虫剤の誤飲、誤食ということも起こるんですよね。
液体の蚊取り用ノーマットの容器をかじって誤飲してしまったり、ゴキブリ殺虫剤のコンバットの容器をかじって、中身を誤食してしまったり……。
こういった場合、犬が嘔吐してしまったりしますが、こうした殺虫剤というのは、哺乳類に対しては毒性が低いですがら、大事に至ることは少ないです。
でも、心配な場合は、すぐに獣医さんに診てもらって下さいね。
基本的には、誤飲や誤食をしてしまってから1時間以内に異常が見られなければ心配はいりません。
それと、そういった殺虫剤を犬の近くに置かない配慮も大事ですね。
まとめ
ピレスロイド系の殺虫剤でしたら、哺乳類は耐性を持っているので、犬に対しても害はありません。
ただし、犬によっては、薬剤系に中毒反応が出てしまうケースもあり、下痢や嘔吐などの影響が出ることもあります。
いずれにしても、殺虫剤を使う場合は、犬を部屋から移し、殺虫剤の使用後はよく換気をして、殺虫剤がかかった所を拭いたり洗ったりするように気をつけましょう。
殺虫剤を誤飲、誤食してしまったりすると、犬が嘔吐することもありますが、大事に至ることは少ないです。
万が一誤飲などしてしまっても、1時間以内に異常が見られなければ心配はいらないケースが多いですが、不安でしたら、獣医さんに診てもらって下さいね。